1Feb
2015年は重要な会議が2つあった。2回のScalingBitcoinである。1回目のモントリオールで問題点を抽出して、2回目の香港で問題点を解決するとの趣旨だった。私は香港会議に出席して、初めて多数のブロックストリーム達に会い、中国のマイナー達とも会い、コア開発者とマイニングプールの熱い会議に参加した数少ない日本人の1人となった。2016年となり、相変わらず、この議論が続いているので、サマリーを書きます。
主なプレイヤーは、ブロックストリームを中心とするコア開発者、ブロックストリーム以外のコア開発者、マイナー、マイニングプール、財布、取引所、ペイメントプロセッサー等です。
以下は信頼かつ敬愛する友人2名から聞いた話です。
友人Aの説。ブロックストリームは数十億円調達したので、投資家からリターンを要求される。マネタイズ手法は、サイドチェーンやライトニングネットワーク。2MBハードフォーク（Bitcoin Classic）はブロックストリームにマネーをもたらさないので、ブロックストリーム社長であるアダムバックは政治的に2MBハードフォークを遅延させている。ハードフォークした場合、SPVとペーパー財布は影響を受けない。マイニングプールは25%側だと報酬が減るので、75%側にシフトするだろう、報酬を増やすのが彼等のビジネスなので、75%側を選ぶのは当然であり、75%以上側へのシフトは加速する。すると他のビジネスは75%以上側を選ばないとビジネスにならない。よってハードフォークは急速に進む。ハードフォークに成功すると、ブロックストリームの支配は限定的であり、分散的である事が明らかとなり、ビットコインエコシステムの更なる健全な分散性が証明される。よって、まず2MBハードフォークを選び、その後SegWitを選び、その後ライトニングネットワークでスケールさせたいとの立場。
友人Bの説。コア開発の多くはブロックストリーム社に所属しているが、コア開発はオープンソースであり、コードで貢献する開発者達による究極の実力主義で、アダムバック社長に支配力はない。つまりコードで貢献してきたコア開発者がプロジェクトのオーナーであり、現在、コードで貢献していないAdam Back, Gavin Andresen, Jeff Garzikに権限も影響力もない。ブロックストリームのコーダーは同社から給与を得ているが、オープンソース開発現場から、ブロックストリームの政治力を感じる事はない。Sipa = Dr. Pieter Wuilleが最も貢献度高く、影響力あるリーダーである。SegWitは署名領域が減り、Transaction Malleabilityが解決して、将来的な量子コンピューターによる攻撃も回避出来る優れた技術解で、技術的リーダーシップはSipaにある。2MBハードフォークはやっても良いが、スケーラビリティの根本的解決とならないため議論されていない。また両者が多少意固地になっている現実もある。よって、まずSegWit、慎重に2MBハードフォーク、そしてライトニングネットワーク説です。
友人A, Bどちらも尊敬してますが、結局、マイニングプールが、どちらを選ぶかで、他のプレイヤーはそれらに追随する事になります。
breadwallet社長のAaronが良いブログを書いてまして、A, Bどちらでも良いけど、Bと言ってます。
参考として、6つのポッドキャストを貼っておきます。
Bitcoin Unlimited https://letstalkbitcoin.com/blog/post/lets-talk-bitcoin-279-understanding-bitcoin-unlimited
XT https://letstalkbitcoin.com/blog/post/lets-talk-bitcoin-278-doublespends-and-bitcoinxt
Andreas https://www.youtube.com/watch?v=kSq-58ElBzk
Classic https://www.youtube.com/watch?v=w2pD68Kvnns
結論 マイクハーンの投稿、NYT、Washington Postに関わらず、ビットコインはスケールすると推測してます。
以上
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