6Apr
MtGox事件について、正しい理解がされていないと気付きまして、総括的な記事を書きます。
MtGoxは長く顧客対応が悪い会社でした。未だに陰謀論ありますが、MtGox創業社長マークカペラスが社長として未熟で不適当(顧客対応が無い・遅い、有力な外部からの援助を断り続けた、セキュリティに無知、経営資源の配分が不適当、顧客資産の管理が不適当、コミュニケーション不全等)だった事で、全て説明出来ると言われてます。
MtGoxは、マジックザギャザリングというウェブ上でカードを売る会社を、創業社長のマークカペラスが買収する事で始まりました。PHPはウェブサイトを作るのに適した言語ですが、売買量の増加に追いつかず(スケールせず)、売買停止したのが2013年4月。この時、ビットコインの価格は$266から$50に落ちました。その後も、DDoS攻撃を受けてサイトが停止する、2013年末USD引出しに数ヶ月掛かる、2014年2月ビットコイン引出しの停止。そして、850,000 BTCと法定通貨の紛失に伴う民事再生法申立です。
様々な解釈と憶測が飛び交い、世界中のメディアから様々な記事がアップされました。MtGoxが渋谷の会社だったため、渋谷で毎週開催される東京ビットコインコミュニティに情報が集中しました。特にマークを過去数回手伝ってきたBlockchain.infoの関係者と、クライシス対応戦略を書いたコンサルタントと、Kraken創業社長、Wall Street Journalの記者2名が事情に通じてました。異口同音に、驚いた、最後の瞬間まで気付かなかったという主旨の発言をされてます。
また、200,000 BTCが発見された時も、驚いたという発言を、業界通に聞いてます。
MtGoxが、850,000 BTCを紛失した理由とされるTransaction Malleabilityですが、2011時点でBitcoin Foundationから対応の必要性を指摘されていた既知の問題であり、MtGox以外の両替所はビットコインを失ってない事、MtGoxも短時間で850,000を失う程の素人ではないと外部からは期待されてます。実際、Transaction Malleabilityで失ったビットコインは850,000ではなく、386という考察もあります。http://nomad-ken.com/3000
その様な巨額のビットコインを簡単に失ったり、見つけたりするのは、違和感ありますが、経営者のnegligenceで説明出来てしまう。ただし、憶測に過ぎないので東京地裁の判断を待つしかないです。
なお、上記から推察可能な様に、一連の騒動は、MtGoxの不作為に終始していて、ビットコインの価値とは無関係と御理解ください。あるいは、ビットコインは価値の高いモノだから盗まれた(とMtGox社は言っている)と御理解ください。
以上